なぜ私は、熊本まで足を運ぶ畳屋なのか
ブログ2026.02.15(日曜日)
私は毎年、熊本へ研修に行っています。
正直に言えば、行かなくても畳の仕事はできます。
それでも毎年足を運ぶのは、畳替えで後悔してほしくないからです。
畳の良し悪しは、完成してからでは見えない部分で決まると考えているからです。
今年も熊本へ行ってきました。
この時期は、い草・畳表の品評会が行われ、それに合わせて研修が開催されます。
例年は体験学習もありますが、今回は
座学・品評会会場の視察・講演・懇親会という内容。
特に懇親会には、多くのい草農家さんをお招きし、
これまで以上に濃い意見交換の場となりました。
「畳を造る」から「畳で商売をする」へ
最初の座学は「経営計画書」の作成。
今の時代、畳屋は
畳を造るだけでは成り立たない。
「畳を使って、どう商売をするか」を考えなければならない。
そのために
「何をすべきか」
「何を強みにするのか」
を、パソコンやタブレットを使って各自まとめていきます。
作業をしながら
「なんだか、すごいことをしているなぁ」
と、正直感じました。
品評会会場で“本物”を見る
途中で、い草・畳表の品評会会場へ視察に向かいます。
い草は農作物。
天候に大きく左右されるため、年ごとに出来は変わります。
今年の全体的な傾向を知り、
その中でトップクラスの畳表は何が違うのかを
自分の目で確かめられる貴重な時間。
これは、実際に現地へ来なければ分かりません。
夜はい草農家さんと本音の意見交換
初日の夜は、い草農家さんとの懇親会。
今回は 17名 もの農家さんに参加していただきました。
お酒を飲みながらも、話は真剣です。
「自分の畳表は、こういう想いで作っている」
そんな熱い言葉に、私も思わず聞き入ってしまいました。
これも、熊本まで足を運ばなければ味わえない時間です。
同級生の講演に刺激を受ける
2日目は、頑張っている同業者の講演。
今回は、私も卒業した畳訓練校の同級生が登壇しました。
同期の中でも、誰よりも努力してきた人物。
話の内容は、楽しく分かりやすく表現しているが以上に濃く、深いものでした。
「やっぱり、すごいな」
「自分も、まだまだやれるな」
自然と、そんな気持ちになります。
熊本で再会する仲間たち
同級生の講演ということもあり、
その後も
「どうすれば、この業界は良くなるのか?」
という話題で、真剣な意見交換が続きます。
笑いもありつつ、内容は本気。
この時間が、実は一番楽しかったりします。
研修に来ない人との違いは何か
ふと、考えました。
これだけの研修があっても、参加しない人がいる。
そして、そういう人ほど文句が多い。
もしかしたら
「自分だけ」ではなく
「お互いが対等」という考え方に変われば、
業界も変わるのかもしれない。
でも、それをどうやって伝えるのか。
そこが一番、難しいところです。
想いの詰まった畳表と、復興への道のり
今回のもう一つの目的は、
昨年末からお願いしていた畳表を実際に見ること。
あまりの良さに、思わず記念撮影をしました。
昨年8月の水害で、
この場所も大きな被害を受けたと聞いています。
写真では分かりにくいですが、
壁の下部が変色しているところまで水が入ったそうです。
そこから、これだけ大規模な研修を開催できるまでの復旧。
相当なご苦労があったはずです。
最後に
毎年熊本に来ていますが、
毎回「来てよかった」と思える研修です。
夜遅くまで語り合い、寝不足になるのも含めて、
すべてが大切な時間。
このような場を用意してくださった
**肥後物産**様、
いつも本当にありがとうございます。
また来年も、熊本へ来られるよう、
日々の仕事を大切に積み重ねていきたいと思います。





















