畳屋物語

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更新日:2026年05月01日

畳屋物語

私はこうやって畳屋を続けてきました。下請けから、自分の仕事へ。

畳屋の家に生まれて

私は昭和51年生まれ、49歳。
畳屋の家に生まれました。

祖父が始め、父は次男として本家を離れ、自分の店を持ちました。
それが、今のニブヤ畳店の始まりです。

ですが、私が小学5年生の時に父は亡くなります。

それからは母が一人で畳の仕事を続け、姉と私を育ててくれました。
当時はバブル期で仕事もあり、何とか続けてこれましたが、
今の時代だったらどうなっていたか分かりません。

畳屋になるつもりは、ありませんでした

高校では陸上部に打ち込み、大学進学を目指していました。
インターハイに行ければ道が開けると思っていましたが、県大会準決勝で敗退。

大学進学は諦めることになりました。

卒業後の進路は
「畳の学校」か「畳屋で修行」かの二択。

修行は嫌だな、という理由だけで畳の学校へ。

坊主頭、全寮制、3年間。
毎日畳に触れ続ける生活でした。

家業に戻るも、仕事は少なかった

21歳で家業に戻りましたが、仕事は正直少なかった。

それでも、母が守ってくれていたおかげで、
ゼロではなく、少ないながらもお得意様がいる状態でスタートできました。

そこから下請けの仕事を始めます。

トラック一台分の畳。
忙しくてありがたい毎日でした。

ですが——

毎月、同じように仕事があるわけではない。

「今月は少ないな」

そう感じる時が、何度もありました。

熊本で初めて感じた違和感

ちょうどその頃、い草の産地・熊本にも行くようになりました。

毎日触っている畳表が、
どのように作られているのかも知らなかった。

初めて見た時は、正直驚きました。

ただ——

何も考えずに行っていた時に言われた一言。

「何しに来たの?」

その言葉が、ずっと残りました。

“分かって仕事をする”という意識

それからは目的を持って熊本に通うようになりました。

い草の違い
畳表の良し悪し

少しずつですが、分かるようになってきました。

ただ作るだけではなく、

何を扱っているのか分かって仕事をする

この意識は、この頃から強くなりました。

下請けに依存している怖さ

忙しい時と、暇な時の差が激しい。

その中で気づいたのは

「このままでは、自分の仕事ではない」

ということでした。

自分の仕事に切り替える決断

少しずつ下請けを減らしていきました。

ラジオショッピングの施工もやっていました。
年間で約450枚。安定した仕事です。

それも、やめました。

当然、仕事は減ります。
当時は年間3000枚ほどの仕事量でしたが、そのうちの約6分の1が無くなる計算です。

正直に言えば、怖かったです。

初めてのチラシ、そして現実

新たに始めたのが新聞折込チラシ。

お金も無いので、自作。

1万部入れて、結果は1件。

ですが、その時にお客様に言われた一言が衝撃でした。

「畳屋さん、どこでやってるの?」

車で5分の距離なのに、知られていない。

“知られていない”を変えるために

そこからチラシを続けながら、
もっと伝わる方法はないかと考えました。

そしてやったのが——

小さな畳表をチラシにホッチキスで留める

という方法でした。

1万部。

作業後、夜7時から11時まで。
約2週間、毎日続けました。

正直、もう二度とやりたくないと思うくらい大変でした。

ですが結果は、しっかりと反応がありました。

人との繋がりが、方向を変えた

下請けの頃からのご縁で、
色々な畳屋さんと話す機会がありました。

その中で感じたのは

一人でやっていると視野が狭くなるということ。

そこで、営業エリアが被らないように
「各市に一店」で畳屋のグループを作りました。

10年以上続いています。

一人でやると決めた理由

30歳が近づいた頃、変化がありました。

母の体力が落ちてきたこと。
そして、自分の甘え。

そこで決めました。

製作から納品まで、全て一人でやる

一人になって分かったこと

・作る
・運ぶ
・家具を動かす
・お客様と話す

全部を一人でやる。

思っていた以上に大変でした。

そして気づきました。

母がやってくれていたことの大きさに。

39歳、自分との勝負

父が亡くなった年齢になった時、思いました。

「自分は、ちゃんとやれているのか」

そこからは、とにかく仕事を詰め込みました。

現場が埋まっていても、時間を作って見積もりに行く。

結果——
過去最高の売上になりました。

この時に初めて、

自分のやり方でやっていける
という自信を持てました。

法人化と、その後の現実

代表を引き継ぎ、5年後に法人化。

ですが、その直後にコロナ。

仕事は止まり、景気も悪くなり、
今まで通りが通用しなくなりました。

最近の変化

それでも続けてきた結果、
ここ最近はご紹介でのご依頼が増えてきました。

仕事を見て

「この人なら大丈夫」

そう思っていただけた結果だと思っています。

母への想い

面と向かって言ったことはありませんが、

母が21歳まで店を続けていなければ、
私はこの仕事をしていません。

父の12年
母の10年
そして私の29年

気づけば、自分が一番長く続けています。

これからも変わらないこと

紹介は簡単に生まれません。

信頼されて、初めて生まれるものです。

だからこれからも——

ごまかさず
正直に
丁寧に

一軒一軒、しっかりと仕事をしていきます。

最後に

畳のことならニブヤ畳店。

そう思っていただけるように。

これからも、この仕事を続けていきます。

更新日:2026年05月01日

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